HOME
聖林院
リンク
新着情報
メール
〜慈悲の心で供養する法会のことです。中央寺では8月に行います〜
「焔口餓鬼陀羅尼経」というお経からお話しします。ある時、お釈迦様の弟子の阿難尊者が一人樹の下で座禅をしていると、真夜中に焔口という餓鬼が現れました。その姿は痩せこけ、喉は針のように細く、口から常に火を吐き目は奥の方からギラリと光り、手足は針金のように細い、恐ろしい姿です。その餓鬼が阿尊者をじっと見てこう言ったのです。「汝は三日の後、寿命が無くなり、我らと同じ餓鬼道におち、我らの仲間となるであるろう」阿難尊者は驚いて 「汝は私の寿命のつきる日を知っているだけでなく、私の未来の姿までも知っている。それならば、この苦難から逃れる方法も知っているに違いない。どうか私を哀れと思って死をまぬがれる方法を教えてくれないか」とたずねました。 焔口餓鬼は 「汝がもし苦しんでいる無数の餓鬼たちに対してマガタ国のますに一杯ずつの食べ物を与え三宝(仏・法・僧)を供養すれば、汝の寿命は延び、我もまた餓鬼の苦しみから逃れる事が出来る」といって姿を消しました。阿難尊者はお釈迦様にこのことを話し、救いを求めました。お釈迦様は阿難尊者に 「阿難よ、焔口餓鬼の言う事は真実である。しかし恐れる事はない。私は過去の世に観世音菩薩から真言陀羅尼経を授かっている。それを唱える為には、僧たちを集め三界(過去・現在・未来)の全ての餓鬼に食べ物を施し供養するがよい。そうすれば餓鬼は苦しみから逃れる事ができ、汝もまた寿命が延び、餓鬼道に落ちる事から逃れる事ができる」と申されたのです。阿難尊者はその法会をつとめましたところ、70歳(現在でいう90歳)あまりまで長生きされ、生きている者も亡くなった者も皆、大きな利益を受ける事が出来ました。その法会を施餓鬼会といいます。現在も施餓鬼会はこの精神で行われています。 身近な者だけでなく、三界万霊(過去・現在・未来全てのもの)の対して大きな慈悲の心で供養する法会のことです。
スマートフォンサイトへ